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ガンプラ進化論 (1/144νガンダムHGUC→EG編) 

ガンプラ進化の歴史を探るこのコーナー「ガンプラ進化論」 今回は の進化を見ていきます。

今回はグレードは異なりますが、発売時期に開きがあるために、一部逆転現象が発生しております、HGUC νガンダムとEG νガンダムを見ていきます。

使用キット

HGUC 1/144 RX-93 νガンダム 2008年3月発売

ENTRY GRADE 1/144 νガンダム 2022年4月発売

今回は比較するグレードが異なりますが、約14年の歳月で同じ1/144 のνガンダムがどのような進化をしたのか見ていきたいと思います。

なお、リアルグレード(以下 RG)は同スケールですが、パーツ構成や商品コンセプトが大きく異なるため、今回は入れておりません。

写真は左または上がHGUC、右または下に配置されているのがEGになります。

形状比較

本体

頭部

色分け

腕部

脚部

バックパック

ハンドパーツ

可動域

ヒジ関節

腕の付根

ヒザ関節

足首

ディテール

足裏

ライフル&シールド

カラーリング

シール

まとめ

今回は「1/144 νガンダムHGUC→EG」の進化を見てきました。

結果から言いますと、14年の歳月で、グレードのヒエラルキーを破壊するほどの進化を上げておりました。

νガンダム本体で言えば、ふくらはぎ部分のスラスターカバーの開閉ができない、腕、脚の付根の強度が将来的に不安な程度で、素組で比較する限り、トータルではEGに軍配が上がると思います。

成型色による高度な色分け(その分、腰の上半身との接続部は派手ですが)、モールドは少ないですが(HGも同様ですが)シャープな造形、腹部に増設された可動域など、EGを積極的に選択する要素が多数ありました。

ただ、νガンダムと言えばの装備、フィンファンネルが付属していないのは初心者をメインターゲットにして価格と組立上の煩わしさを排除する方向の商品のため、しょうがないとは言え、少々残念です。

しかし、その分HGのパーツとの互換性の高さは非常に好感が持てます。

HGUCのところでも記載しましたが、モデルの発売時期による逆転現象を解消する新たなHGに期待したいです。

以上、「ガンプラ進化論 1/144νガンダムHGUC→EG編」でした。

EG νガンダム レビュー

今回のガンプラレビューは「ENTRY GRADE 1/144 νガンダム」を見ていきます。

手でも外せるタッチゲートですが、今回はきちんとニッパー、デザインナイフ使用して切り離していきます。

機体紹介

HGUC νガンダムレビューから引用)RX-93 νガンダムは映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」に登場するMSです。

パイロットでもある、アムロ・レイ自らが設計にもかかわった、20m級のガンダムタイプとしては初めてサイコミュ装置を実装した彼自身の専用機体となっています。

シャアがわざと連邦に流した情報から、サイコフレームを搭載するにいたり、短期間での開発ながら、宿命のライバルが乗る「サザビー」を撃破し、最後は地球に落下し始めたアクシズを押し返すという離れ業を行った機体となっています。

キット紹介

キットは”次世代のファーストガンプラ”として、簡単組立×ハイクオリティの共存!を目指したENTRY GRADE シリーズ3番目の機体として、2022年4月に一般店頭発売されました。

先に発売されたRX-78ガンダムと、ストライクガンダムがライトパッケージ(本体のみ、袋包装)とボックスパッケージ(本体+ライフル、シールド)やフルウェポンセット(RX-78のみ)などのバリエーションが用意されていますが、νガンダムは今のところボックスパッケージのみの展開となっています(2023年9月現在)。

付属品はライフルとシールドとなっており、ハイパーバズーカやフィンファンネルはHGUC νガンダムからの転用が可能となっています。

パッケージ&内容物紹介

ランナー紹介

素材は全てPS素材の新規パーツとなっています。

シール

各部組立

頭部

胸部

バックパック

腕部

腰部

足首

脚部

武装

素組完成

ギミック&可動

アクション

HGUCコラボ

HGUCのνガンダムに付属する、フィンファンネル、ハイパーバズーカ、サーベルのビームエフェクト、更にはハンドパーツもそのまま使用することができます。

まとめ

今回は「ENTRY GRADE 1/144 νガンダム」レビューしてきました。

組み立てた率直な感想は、「HGより全然カッコイイじゃん」でした。

塗ればいい、シール貼ればいいって事ではありますが、やはり成型色での色分け再現性の高さは、関節強度や、付属武装が少ないといった点を補って余りあると感じました。

ただ、色再現のために上半身と接続部分の腰の天面に黄色が出てきたりといったしかたがない部分はありますが、もはやそんなことを気にするべき商品ではないとも思いました。

また、前述したセットされていないファンネルなどの装備もHGの物がそのまま使用できる設計は非常に良心的でもあります。

これが税込み¥1,100 !!! プラモ人口を増やすための戦略価格とはいえ、素晴らしい技術が詰まった一品でした。

エントリー?と敬遠している人がもしいましたら、だまされたと思って手を出していただきたい1台です。

以上、「ENTRY GRADE 1/144 νガンダム」のレビューでした。

キットのグッドポイント

  1. HGUCを凌駕する色再現
  2. HGUCから流用できる武器(ファンネル、バズーカ)やハンドパーツ
  3. お値段以上の完成度

キットの残念ポイント

  1. 腕付け根、脚付根の強度は不足気味
  2. シールドの取り付け可能面が1ヵ所だけ
  3. 一度動かすとセンターへ戻しずらい首部分

技術ポイント

  • ゲート:タッチゲート
  • 腕付け根:ボールジョイントのみ
  • 脚部付け根:本体側ボールジョイント軸+脚側2軸
  • 関節構造:ヒジ(シングル)、ヒザ(二重+C型関節)、首(両端ボールジョイント)
  • クリヤーパーツ:なし

機体&キットデータ

  • 登場作品:機動戦士ガンダム逆襲のシャア
  • 型式:RX-93
  • 名称:νガンダム
  • 搭乗者:アムロ・レイ大尉
  • 所属:地球連邦軍ロンドベル隊
  • 商品価格:1,100円(税10%込)
  • 発売:2022年04月09日
  • パッケージ:EGボックスタイプ
  • 積みプラ解消: -6cm(パッケージの高さだけで算出)

EG RX-78-2 ガンダム 全塗装レビュー

今回は以前レビューした「EG 1/144 RX-78-2 ガンダム」を全塗装していきます。

あまり塗装することは前提とされていないキットだとは思いますが、出来のいいキットなのでしっかり塗装仕上げをしてみたいと思います。

ファーストガンダムの基本色を忠実に再現したと謳われている、GSIクレオスの「RX-78Ver.アニメカラー」シリーズを使用して、TV版イメージの一台に仕上げる予定です。

塗装レシピ

ホワイト:ガンダムカラー・フォー・ビルダーズ RX-78ホワイト Ver.アニメカラー

ブルー:ガンダムカラー・フォー・ビルダーズ RX-78ブルー Ver.アニメカラー

レッド:ガンダムカラー・フォー・ビルダーズ RX-78レッド Ver.アニメカラー

イエロー:ガンダムカラー・フォー・ビルダーズ RX-78イエロー Ver.アニメカラー

グレー:MSグレージオン系

塗装済み完成

アクション

比較

まとめ

「RG RX-78-2 ガンダム」全塗装でレビューしてきました。

組立のしやすさや、成型色での色再現などに注目が集まるEGですが、プロポーションや可動域もなかなかなものなので、しっかり塗装したらどう何だろう?というのが出発点です。

結果としては、全塗装で質感アップ(プラスチック感からの脱却)で、より完成度が増す格好となりました。

細かいことを言い出せば、いろいろ出てきますが、総じて必要にして十分なのではと思います。

もともと色分けはしっかりしているので(腰のVマークがマスキングいらずってのはチョー楽)、ライフルとシールド以外はパーツごとにそのままエアブラシで塗装可能でした。

また、今回はなるべくプレーンな、TVイメージに近い形にしたかったので、GSIクレオスの「RX-78 Ver.アニメカラー」のシリーズを全色使用しました。

特にホワイトの再現性が高くて気に入ってます。何となくグリーンっぽい、サンライズ独特の白が、かなりうまく再現されていると感じました。

また、ブルーも鮮やかなブルーで、言われてみればこれぐらいの明度だったかと感じました。40年前の初代ガンプラが出たときに、胸のブルーの塗装は「インディブルー派」と「コバルトブルー派」に分かれていたのが懐かしいです(私は前者でした)。こうしてみるとスカイブルーが一番近かった感じですね。

それ以外の黄色と赤も、かなりイメージに近いRX-78を再現してくれますので、結構オススメなシリーズです。

全塗装でワンランクアップのEG、みなさんもいかがでしょうか?

以上、「EG RX-78-2 ガンダム」全塗装のレビューでした。

ENTRY GRADE 1/144 RX-78-2 ガンダム レビュー

今回はガンダムベース東京・福岡で先行発売となりました、『ENTRY GRADE 1/144 RX-78-2 ガンダム』をレビューしていきます。

新設されました新たなブランド、「エントリーグレード」、対象年齢8歳以下とプラモデル初心者をターゲットにして、プラモ好き人口を増やすという重要なミッションを与えられ、”次世代のファーストガンプラ”と銘打たれた(おそらく)超意欲的なシリーズになっています。

特徴としては、低価格、少数パーツ、塗装もシールも不要、ニッパー不要、可動もばっちりと、初めてガンプラを手にした人からガンプラ愛好家まで、「全方位カバー商品」との位置づけになっています。

果たしてそのうたい文句は本当か確認していきたいと思います。

シールも不要とのことですので、素組にてチェックを行い、その後塗装もしてみようかと思います。

またニッパーも不要とのことなので、思い切って手だけでランナーからは外してみたいと思います。ゲート処理も爪で行きます!

パッケージ&内容物紹介

パッケージは「これは初心者にも簡単に出来るプラモデルです!!」といったアピールが強めなものになっています。箱の大きさは通常のHGの4/5ぐらいな感じです。

色使いも明るい感じの取説です、裏面はモノクロです。ガンダムの紹介や、次はHGはいかがですか?といった丁寧な説枚が入っています。

取説の大きさも通常のHGより小ぶりです。

ランナー紹介

ランナーは全てPS素材です。A1とA2といったように2つのランナーがつながった状態で入っています。本体のブロックごとに分かれています。

A1、A2パーツ イロプラ 胴体部分のランナーです

A3、A4パーツ 武器とスリッパ部になります。

B1、B2パーツ ホワイト 腕と腰、頭部です。

B3、B4パーツ ホワイト 脚部です。

各部組立

頭部

Vアンテナの中央とメインカメラの赤い部分が1パーツで再現されている画期的なパーツ分割です。組上げても違和感ありません。

ここまでアップにすると黒が無いのが分かりますが、一段下がって影になっているので、普通に見る分には気にならないです。さすがにドアップだとゲート跡目立ちます。

胸部

胸部も胸のダクトと襟の黄色い部分が1パーツで再現されております。

ランドセル

ランドセルはバーニア部分も含めて1パーツです。ジョイントの丸穴空いてます。サーベルのビーム刃は付属しておりませんが、差し込み用の穴は開いてます。

腕部

肘関節は単純な作りで前腕部分にパチっとはめ込むだけです。

肩アーマーは胴体側から出ているジョイントに接続します。ハンドパーツは1種類です。

腰部

股間のVマークが色分けされているのはかなりうれしいです。いつもここは苦労します。背面のコンバーター(黄色い部分)の出っ張りが浅めです。

足首

アンクルガードは中央の1か所接続です。

脚部

膝関節も太もも部とスネ部分をグレーのパーツにはめ込むだけです。

写真左右逆になっています。スネの中央の合せ目目立ちます。

武装

バズーカは当然ながら、ビームサーベルの刃もありません。ライフルのスコープは色分けされていません。

素組完成

ギミック&可動

首は前後へ大きく動きます。

胴体側の関節の恩恵で上まできれいに上がります。引き出し機構はついておりません。

肘は外装の形どおりの可動範囲です。

胴体は最近のHGで取り入れられている”どてっぱらボールジョイント”が付いているので、大きく屈めることが可能です。

腰部の接続部以外にも赤い部分がブロックごと曲がるので腰のひねりも大きく取れます。

膝も申し分案く曲がります。

足首もスリッパ部分から大きく開くことができます。

アクション

フロントスカートの可動範囲が邪巻狭いので太ももを上げずらいのですが、立膝も何とかとることができます。

3つ目!!って感じです。

当然アクションベースにも対応しています。

オリジン版からビーム部分借りてきました、難なく接続できます。(注意:キットにサーベルのビーム部分は入っておりません)

(注意:キットにサーベルのビーム部分は入っておりません)

比較

40周年に発売された3台の1/144ガンダムです。一番プレーンなデザインですね。

全塗装

まとめ

今回は『ENTRY GRADE 1/144 RX-78-2 ガンダム』をレビューしてきました。

新ブランドのガンダムキット第一号だけあって、内容、価格も含めて、かなり力の入った商品となっております。

ニッパーがいらないタッチゲートをうたっておりますので、今回は本当に手だけで切り離して、爪で軽く均して作成しました。流石に写真で撮影するとゲート跡が気になりますが、実際にはそれほどでもありません。何より、パーツから飛び出ているゲートはあっても、パーツをえぐり取る形になったゲート跡は皆無でした。気が付きづらいところですが、結構開発が大変だったのではと推察します。

組み立てた感想としては、サクサク作れた割には色分けしっかり、可動も十分と、金額以上の価値を感じたキットでした。

正直出来がよいので、初めてガンプラ作った人なんかは、取説にある「HGにもチャレンジ」ってのに素直に従ったら、色分けや可動範囲などで、「本当に上級キットなの?」みたいに感じるかもと勝手に危惧しております。

「初心者からガンプラをこよなく愛する人たちまで」と商品説明にありましたが、まさに全方位納得の770円だと思います。

このキットを足掛かりにどっぷり何十年もプラモ沼にはまる次世代の優良顧客発掘のキラーアイテムだ!といった感想です(キヤノンのEF50 F1.8STMと同じ戦略か!?)

ただ低価格キットなのを思い出す部分も当然ながらいくつかあります。肘、ヒザ、足首の接続部分ははめ込むだけの簡単なものですので、関節のヘタリはかなり早いのではといった予想がたちます。

また足裏の肉抜きや、腰背面のコンバーター(黄色の部分)の厚みが足りないなど、低価格に抑えるための跡も散見されます。

しかし、そのすべてを補って余りあるほどの良い商品だと思います。

この価格帯なら、いろんなところのノベルティなどのコラボキットとしても使用しやすいと思われるし、EGからの新製品(ザクやユニコーンとか)も楽しみです。

まだ、ガンダムベース先行発売ですが、一般店頭で販売されているのを見かけたら、ぜひ手に取ってほしい1台でした。

キットのグッドポイント

  1. 匠なパーツ分割による色再現
  2. 場所によってはHG以上によく動く可動域
  3. TV版の1/144はこれでいいんじゃね?と思えるのに770円!!

キットの残念ポイント

  1. ライフルスコープのイエローも頑張ってほしかった
  2. 早くヘタリそうなヒジ、ヒザ、足首
  3. これ以上求めるのは酷ですが、1本でいいからサーベルのビーム部が欲しかった
  • 登場作品:機動戦士ガンダム
  • 型式:RX-78-2
  • 名称:ガンダム
  • 搭乗者:アムロ・レイ
  • 所属:地球連邦軍
  • 商品価格:770円(税10%込)
  • 発売:2020年9月4日(ガンプラベース先行発売)
  • 積みプラ解消: -5.5cm(パッケージの高さだけで算出)