今回のガンプラレビューは「HGUC 1/144 Hi-νガンダム」を素組で見ていきます。
機体紹介
Hi-νガンダムは小説「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」に登場した機体です。ただ、小説内では「Hi-νガンダム」とは書かれておらず、すべて「νガンダム」表記となっており、言わば「小説版νガンダム」といった立ち位置のMSです。
しかし、小説内の挿絵デザインがνガンダムのデザインとは異なったこともあり、別機体として独立、設定画やスペックが追加され、νガンダムと区別するために「Hi-ν」の呼称となっています。
今回のHGUCや初代のMGは小説版デザインのリファイン版が元になっています。
また、逆襲のシャアMSV(以下CCA-MS)にも掲載がありますが、デザインやスペックは小説版とも異なったものになっています(MG Ver.kaはこちらに近い、RGは両者をMIXした印象です)。
キット紹介
商品はHGUCシリーズNo.095として2009年06月に発売。
ときに2007年10月のヤクトドーガがから始まった「逆シャア」シリーズまとめてHG化の最後にキット化されました(その後2022年にナイチンゲールが商品化)。また、キットは完全新規設計となっています。
目次
パッケージ&内容物紹介
ランナー紹介
パーツは全て(ポリキャップを除く)新規です。
素材はEパーツのみABS素材で、それ以外はPS素材です。また、νガンダムはABSパーツがPS素材に置き換わっていましたがHi-νはそのままです(今回のキットは青バンダイ版)。強度的な問題なのか原因は不明ですが、きっと変更できない理由があるのでしょう。
シール
各部組立
頭部
胸部
バックパック
腕部
腰部
足首
脚部
武装
素組完成
ファンネル非装備状態
ギミック&可動
アクション
比較
まとめ
今回は「HGUC 1/144 Hi-νガンダム」レビューしてきました。
組み立てて、最初の感想としては「なかなかよくまとまっているな」といったところでした。
第一にνガンダムから、1年ちょっと遅れて出てきた商品ですが、全身にモールドが追加されて適度に情報量が増したこと。
第二に、合わせ目が目立ちづらいパーツ分割になっていることが挙げられます。
ただ、色再現の観点から見ると、もう少し頑張ってほしかった分割部分(特にライフル、バズーカ)もありますが、素組でのまとまりはなかなか高いレベルだなと感じました。
反面、HG的にあまり高額にできなかったためか、6基あるファンネルのうち、実際に展開可能なのが2基のみで、残りの4基はダミーだったり、プロペラントタンク付根のメタリック部分が全く再現されていなかったりと、おそらくはコスト的な制約で再現しきれなかった部分もちらほら気になりました。
しかし、このHGで満足できない場合は、傑作キットと呼び声高い「RG Hi-νガンダム」もございますので、購入時は併せて検討すればよいと思います。
少なくとも、単体のHGとして見る限りは十分によいキットでした(塗って解決できるところは塗装頑張れ!的な)。
以上、「HGUC 1/144 Hi-νガンダム」のレビューでした。
キットのグッドポイント
- 複雑なカラーリングも成型色再現したシールド
- 全体的に合わせ目が目立たないパーツ分割
- モールド増で情報量多め
キットの残念ポイント
- (シールドで力尽きたか)ライフル、バズーカの色再現度
- ファンネルの2/3はダミー
- デザイン的な特徴である、プロペラント付け根のメタリック部が成型色では再現されておらず
技術ポイント
- ゲート:ノーマル
- 腕付け根:本体側2軸ピン+腕側2軸ポリキャップ
- 脚部付け根:本体ボールジョイント型固定軸+ボールジョイント型ポリキャップ
- 関節構造:ヒジ(シングル)、ヒザ(二重)、首(本体側1軸+首側ボールジョイント)
- クリヤーパーツ:ビームサーベル刃
機体&キットデータ
- 登場作品:機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン
- 型式:RX-93-ν2
- 名称:Hi-νガンダム(本来は小説版νガンダムか)
- 搭乗者:アムロ・レイ
- 所属:地球連邦軍 ロンドベル隊
- 商品価格:2,420円(税10%込)
- 発売:2009年06月(HGUC 095)
- パッケージ:(一瞬Ⅲ型かと思うが)HGⅡ型
- 積みプラ解消: -8cm(パッケージの高さだけで算出)
- 派生キット:HG 1/144 RX-93-ν2 Hi-νガンダムGPBカラー、HGBF 1/144 Hi-νガンダムヴレイブ、HGBF 1/144 Hi-νガンダムインフラックス