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ガンプラ進化論 (HGパッケージ編 ③)  

ガンプラ進化の歴史を探るこのコーナー「ガンプラ進化論」 今回はⅣ型に進化したHGパッケージ編③になります。

以前、HGパッケージ編①HGパッケージ編②で、既存のHGシリーズパッケージの遍歴を見てきましたが、2024年の1月に発売となりました、No.243「HGCE ライジングフリーダムガンダム」からついにⅣ型へと変更になりました。

使用キット(パッケージ)

  • HGUC 1/144 キュベレイ(No.004 1999年09月発売 Ⅰ型)
  • HGUC 1/144 MS-06S シャア専用ザクII(No.032 2002年07月下旬発売 Ⅱ型)
  • HGCE 1/144 ストライクフリーダムガンダム(No.201 2016年11月12日発売 Ⅲ型)
  • HGCE 1/144 ライジングフリーダムガンダム(No.243 2024年01月26日発売 Ⅳ型)

Ⅳ型デザイン

正面パッケージ

正面主な特徴

  • HGのロゴは変更なし
  • 上下の黒い帯は健在
  • 機体や型番表記のフォントが細目に変更
  • 形式番号+機体名並列表記→上段:機体名、下段:形式番号へ変更
  • 作品ごとに色で区別されていた、商品名の前にあった▢がなくなる

側面(短辺方向)

短辺方向の主な特徴

  • 左端のカラーリングが変更
    今まではHGUCが金、アナザーシリーズが銀だったのが、青のグラデーションに変更
  • 商品名のところにもブルーの横線が入る。
    ただ、HGCEシリーズ以外(UCやAC)の、すべてがブルーかは現時点では不明。
  • シリーズナンバー表記が小さくなった。

側面(長編方向①)

側面(長編方向②)

長編方向の主な特徴

  • バーコード面に機体紹介、反対側にキット紹介(Ⅱ型途中から継続)
  • 大量の注意書き(片面の約50%)スペースはデフォルトで配置済み
  • 素立写真が組立説明書から側面へ移動

Ⅰ~Ⅳ型比較

正面

Ⅳ型になって、幅は細いですが上下の黒ラインが再度はっきりした印象です。個人的には近年の陰影が複雑な塗より、昔の方が塗装の参考にできたので好きでした。

短辺方向側面

ちなみにファースト:黄色、ゼータ:緑、SEED系:青でした。

そういった意味では、SEED系の青をライジングでも採用しているのかもしれません。

また、公式の商品名では全てHG表記でHGCE表記はパッケージでしか確認ができません。

この辺はメーカーに迷いがあるのでしょうか。

長編方向側面①

長編方向側面②

まとめ

今回の進化論は「HGパッケージ編③」でした。

Ⅰ~Ⅲ型は基本フォーマットからのマイナーチェンジといった印象でした。

しかし、今回のⅣ型はフルモデルチェンジとなっています。

特に商品名のフォント変更が、印象が大きく変わった要因ではないかと考えています。

昨今、シリーズも長くなり、機体名に使えそうな単語の枯渇か、名前が長くなっている傾向が見て取れます。

そのため、太め書体ではパーッケージへの配置が難しくなっているのかもしれません。

時代に合わせた変化も理解しており、またパッケージ変更は社内でも相当検討した結果だと思います。

しかし、金銀ラベルや色付き▢がなくなったりと、個人的にはちょっと寂しい気もします。

ただし、店頭写真など見る限りデストロイガンダム(筆者未入手)はⅢ型のパッケージだったり、HGCEシリーズ以外はカラーリング含めどのようになるかなど、引き続き観察していきたいと思っております。

以上、「HGパッケージ編③」でした。

ガンプラ進化論 (1/144νガンダムHGUC→EG編) 

ガンプラ進化の歴史を探るこのコーナー「ガンプラ進化論」 今回は の進化を見ていきます。

今回はグレードは異なりますが、発売時期に開きがあるために、一部逆転現象が発生しております、HGUC νガンダムとEG νガンダムを見ていきます。

使用キット

HGUC 1/144 RX-93 νガンダム 2008年3月発売

ENTRY GRADE 1/144 νガンダム 2022年4月発売

今回は比較するグレードが異なりますが、約14年の歳月で同じ1/144 のνガンダムがどのような進化をしたのか見ていきたいと思います。

なお、リアルグレード(以下 RG)は同スケールですが、パーツ構成や商品コンセプトが大きく異なるため、今回は入れておりません。

写真は左または上がHGUC、右または下に配置されているのがEGになります。

形状比較

本体

頭部

色分け

腕部

脚部

バックパック

ハンドパーツ

可動域

ヒジ関節

腕の付根

ヒザ関節

足首

ディテール

足裏

ライフル&シールド

カラーリング

シール

まとめ

今回は「1/144 νガンダムHGUC→EG」の進化を見てきました。

結果から言いますと、14年の歳月で、グレードのヒエラルキーを破壊するほどの進化を上げておりました。

νガンダム本体で言えば、ふくらはぎ部分のスラスターカバーの開閉ができない、腕、脚の付根の強度が将来的に不安な程度で、素組で比較する限り、トータルではEGに軍配が上がると思います。

成型色による高度な色分け(その分、腰の上半身との接続部は派手ですが)、モールドは少ないですが(HGも同様ですが)シャープな造形、腹部に増設された可動域など、EGを積極的に選択する要素が多数ありました。

ただ、νガンダムと言えばの装備、フィンファンネルが付属していないのは初心者をメインターゲットにして価格と組立上の煩わしさを排除する方向の商品のため、しょうがないとは言え、少々残念です。

しかし、その分HGのパーツとの互換性の高さは非常に好感が持てます。

HGUCのところでも記載しましたが、モデルの発売時期による逆転現象を解消する新たなHGに期待したいです。

以上、「ガンプラ進化論 1/144νガンダムHGUC→EG編」でした。

ガンプラ進化論 (HGUC グフ編) 

ガンプラ進化の歴史を探るこのコーナー「ガンプラ進化論」 今回はHGUC グフの進化を見ていきます。

HGUCでの初キット化はNo.009!一けた台の歴史あるキットからの進化を見ていきます。

使用キット

HGUC グフ(No.009)2000年4月発売

HGUC グフカスタム(No.117)2010年11月発売

HGUC グフ(No.196)2016年04月発売

グフカスタムは元デザインが異なりますが、No.009とREVIVE版の間を埋める(2000年→2010年→2016年)発売時期だったので、今回は一緒に並べてみることにしました。

写真掲載順は、左(または上)から、初代、カスタム、REVIVE版の順になっております。

なお、初代とREVIVE版は、合わせ目消し及び、全塗装済み(一部写真を除く)、カスタムは素組状態です。

形状比較

本体

脚部の裾やダクトも段々大型化しています。

頭部

シールド

シールド裏及びヒート剣収納

ヒート剣

クリヤーパーツ

ハンドパーツ

武装

可動域

ヒジ関節

腕の付根

フロントスカート

足付根

ヒザ関節

足首

ディティール

動力パイプ

カラーリング

シール

まとめ

今回は「HGUC グフ」の進化を見てきました。

初代も当時としてはいい出来だと思っておりましたが、シールドに収納したときのヒート剣や、可動部のない腰やスカート部など気になる部分もありましたが、カスタムを経て、REVIVE版ではかなり完成度の高いものになっておりました。

シールドやヒート剣の再現度も高く、ヒートロッドの自由可動など16年分の進化をよりしっかり感じることができました。

間にグフカスタムを入れて並べてみることで、関節部の曲がり角度の進化過程も興味深かったです。

頭部のデザインなども、当時は設定画から少し離れた方がカッコイイとしていたものから、原点回帰しつつも、よりカッコイイを追及しているのが感じられました。

初代の時代感を感じ、REVIVE版の実力、カスタムもまだまだいけてることを再確認いたしました。

以上、「ガンプラ進化論 HGUCグフ編」でした。

ガンプラ進化論 (MG ストライクガンダム編) 

ガンプラ進化の歴史を探るこのコーナー「ガンプラ進化論」 今回は「MG ストライクガンダム」の進化を見ていきます。

使用キット

MG エールストライクガンダム 2003年10月発売 価格 4,180円(税10%込)

・MG 1/100 エールストライクガンダム Ver.RM 2013年05月発売 4,620円(税10%込)

Ver.RMは実質2.0にあたり、ビームサーベルのビーム部、ポリキャップの一部、専用ディスプレイスタンドが共通パーツとなっていますが、それ以外はすべて新規パーツでの構成となっています。

また、二つのキットの間にはほぼ10年の間があり、この記事を書いているのはVer.RMが発売されてからさらに10年後となっています。

フレーム状態での比較

どちらも頭部以外はフルフレームなので、外装を付けない状態で比較します。

写真は基本左が初代、右がVer.RMの配置になっています。

全体形状

可動部

Ver.RMで追加されているところを中心に見ていきます。

外装装着状態での比較

外装を装着した完成状態で見ていきます。

全体形状

色分け及び、細部形状

武装

シール

カラーリング

まとめ

今回はMGストライクガンダムを見てきました(エールストライカーはページ分けます)。

発売時期が10年ほど離れた2台でしたが、Ver.1.0の健闘も光る内容でした。

フレーム状態では、腹部の可動軸、脚部の付根が大きな違いでしたが、ヒジ、ヒザ、足首などの可動はそん色ない内容でした。

しかし、外装、特に色分けに関してはVer.RMの完成度に軍配が上がります。

また、装甲のスリットから見えるフレームは、いいアクセントになっており(スミイレと同じ効果)、パネル分割によるラインの追加や、細かいスジボリディテールも合いまり、情報量が増え、完成度に違いを与えています。

頭部の大きさや、全体的なボディバランスなど、Ver.RMは今風な小顔になっておりますが、設定画に近いバランスなのはVer.1.0かとも思います。この辺も時代に合わせた変化であって、いい悪いではない部分かと(Ver.RMの方がぱっと見カッコよく見えますけどね)。

新劇場版も公開が発表になり(ストライクの出番はないかな)、しばらく盛り上がりそうなSEEDシリーズ。その原点ともいえるストライクガンダム、HGでもMGでもEGでもよいので、一家に一台クラスのMSではないかと思います。

以上、ガンプラ進化論「MG ストライクガンダム編」でした。

追伸 

もし「ストライクガンダム+I.W.S.P.」や「ストライクノワール」がVer.1.0ベースだからと、ちょっと躊躇している方がおりましたら、あまりネガティブにならずにGoしてみましょう!

手を入れにくいフレームはしっかりしているので、外装部のちょっとした部分塗装やスジボリなどで、完成度の違いを感じることができる、いい素材になるはずです。

ガンプラ進化論 (HGパッケージ編 ②)  

ガンプラ進化の歴史を探るこのコーナー「ガンプラ進化論」!

今回は前回に引き続き、HGパッケージ編 その②になります。

HGパッケージ編 ①ではパッケージデザインの変遷を見てきましたが、今回は歴史とともに変化してきた細部を見ていきたいと思います。

赤バンダイ、青バンダイ

慣れ親しんだバンダイロゴが2018年に赤から青に変わりました。

販売製造元がバンダイからバンダイスピリッツとなったためです。

分社化の目的はプラモデルやハイターゲット市場向け商品を中心に、グローバル展開を目指したためとなっています。

新商品は2018年9月発売の「HGUC ムーンガンダム]から青に変更となってます。

その後の新作キット、及び再販品が順次変更となっています(違ってたらすみません)。

ちなみにHGUC最後の赤バンダイは「バイアラン」です。

STマーク CEマーク

青バンダイに変わった前後で、パッケージ側面も一部変更されています。

「STマーク」(玩具安全マーク)が、EU加盟国へ輸出する際の安全基準条件を満たした証となる「CEマーク」へ変更となっております。

CEはフランス語の欧州の法律に適合しているの意味「Conformité Européenne」の略となっています。

STマークが日本玩具協会の安全基準だったのに対して、ヨーロッパ基準をクリアしたものに変更となっています。

この辺りは世界を見据えたバンダイスピリッツに変わった影響が大きいと思います。

また、CEマークになって、必要記載事項が増えています。「No glue required」接着剤は必要ありませんとか、「WARNING:CHOKING HAZARD -Small parts.」 窒息の危険性がある小さいパーツが入ってるから気を付けて、などの英語の注釈が増えました。

そのため赤バンダイ時代からあったキットは完成写真が減らされています。

BANDAINAMCO ロゴ

バンダイナムコホールディングスは2005年にバンダイとナムコが経営統合して誕生した企業です。

バンダイスピリッツもその傘下になります。

経営統合後もガンプラはバンダイロゴのみでした。

しかし、2022年4月にグループロゴを今の形へ変更した後は、新商品及び既存品の再生産時にパッケージに追加されています。

新製品だと鉄血シリーズの、「HG ガンダムアスモデウス」(2022年4月発売)からのようです。

対象年齢表示

対象年齢表示もパッケージにもわかりやすく表示されはじめてます。

水星の魔女シリーズ「ザウォート」、「テックバラン」が最初だと思われます(2023年2月発売)。

ただし、HGUC系列の再販品ではまだ確認できていません。

また、一般店頭発売の新商品は2022年9月発売の「シェンロンガンダム」が今のところ最後のため、今後の展開は不明です。

一応、HGのククルスドアン版ガンキャノンには記載されていました。

金帯、銀帯

短辺の側面 左側、HGUC以外のアナザーシリーズ(HGAC、HGCE、HGAW、HGFC、HGCC)は帯がシルバーになっています。個人的にはここは差をつけなくてもよいのではと思ってます。

35th REVIVE ロゴ

35周年に当たる2015年に発売となったNo.190ガンキャノン、ガンダム、フリーダムガンダム、ガンダムMkⅡエゥーゴ、同ティターンズ、キュベレイまでの6キットに、REVIVEの文字とともに35thマークがついています。

ただ、このマークはすでに添付しなくなっています。おそらく2015年に生産されたものだけかと思われますが、記録していなかったので確証はなしです。

GUNPLA EVOLUTION PROJECT ロゴ

ガンプラ40周年記念プロジェクトとして打ち出されたのが「GUNPLA EVOLUTION PROJECT」です。

このプロジェクトはHGにとどまらず、PG、RGなどにも共通のロゴが付いています。

それぞれ進化ポイント「EVOLUTION POINT」が設定されています。

HGではゼータガンダム(可動)とリーオー(組立易さ)が対象です。

残念ながら、そのあとは続いておりません。

箱裏

2006~07年頃に発売されたキットでは箱裏にもキット紹介が印刷されていました。

ただ、どのキットにあったのか?また今現在再販されているものにも印刷されているのか?の調査は出来ておりません。

その他

その他、覚えているものを少々羅列いたします。

キャンペーンDVD付きのスペシャルパッケージや、映画公開記念や限定販売のエクストラフィニッシュやメタリックコーティング版なんてのもありました。上と下の黒帯部分がメタリック調になっているのが多かったと思います。

まとめ

今回はパッケージの細かい部分の遍歴を見てきました。

時代に合わせた注意事項の追加や、会社のロゴが変わるなど、四半世紀の間にいろいろ変化しておりました。

なんとなく注意書きが増えたな~と思っていたら、写真点数も減ってたんですね。一ユーザーとしてはちょっと残念な部分でした。

しかし、世界に商品を売るためには、相手の法律なり決まりに合わせるのは仕方ないですかね。

今回は2回に渡ってパッケージの遍歴をまとめてみました。

しかし、まだ気が付いていない部分もまだあると思いますので、皆さんも見つけてみてください。

以上、ガンプラ進化論「HGパッケージ編 ②」でした。

ガンプラ進化論 (HGパッケージ編 ①) 

ガンプラの進化の歴史を探るこのコーナー「ガンプラ進化論」!! 今回はHGシリーズのパッケージの進化を見ていきます。

HGシリーズのパッケージですが、2023年時点で、大きく分けて3パターンになっています(一部大型商品は除く)。

ここでは古い物からⅠ型~Ⅲ型に分類して違いを見ていきたいと思います。

Ⅰ型

HGシリーズ最初期のタイプになります。

具体的には、No.001~009(ガンキャノン、ギャン、ザクⅢマシュマー、キュベレイ、百式、量産ズゴック、ガンタンク、ゴック、グフ)までのキットで、一番の特徴は短辺側の側面デザインがテキストだけで、イラストがありませんでした。

また、現行では長辺は30~31cmで大体統一されていますが、ザクⅢ(マシュマー)とキュベレイ以外のキットは少し小さめです。最近のキットと比較すると、パーツ数も少ないので、この大きさでも十分だったんですね。

ボックスアートの基本フォーマットは、立ち姿のMS、バックは上下の黒い帯には機体名や型番、全長などの基本スペックが英語表記で記載、それとHGUCのロゴ。

中央にはキットを使用したジオラマ写真をセピアカラーで掲載しています。

Ⅱ型

こちらはNo.10 リック・ディアスから、No.98 フルアーマーガンダム7号機までが該当します。ただしNo.99以降のキットの一部(グフカスタムやジム改など)でも、Ⅱ型らしきものが混在してます。

Ⅰ型からの大きな変更点は、短辺方向の側面に機体のイラストが入った点です。

おそらく、店舗の棚に並べたとき、文字だけだと判りづらかったのが大きな理由だと思います。

イラストが入ったおかげで、店頭での視認性は、おそらく5倍増しぐらいなのではないでしょうか。

ボックスアートの仕様はⅠ型と大きく変更はありませんが、黒帯に記載されている機体スペックはNo.036 ジ・オまでで、ハイゴッグからなくなっているようです(確認中)。

しかし、新キット発売のたびにジオラマ作って撮影は、大変な作業だったのではと察します。

Ⅲ型

No.99の「クシャトリヤ」以降がⅢ型になります。

上下の黒帯のラインは残っていますが、中央のジオラマ部分が背景イラストに変更となっています。

Ⅳ型とするかⅢ型の亜種とするか微妙ですが、上下の黒帯部分が全くない物や、片方のみのタイプもあります。

おそらくイラストレイアウトに合わせて、臨機応変に変更しているのかと推測されます。

まとめ

今回のガンプラ進化論はHGシリーズのパッケージの歴史を見てきました。

店頭での視認性向上やパッケージの迫力アップと、真っ当な進化といった印象でした。

店頭での購入決定要素としてパッケージは非常に重要なファクターだと思います。

基本構成が180度変わることはないと思いますが、今後の進化も楽しみです。

ただ、個人的にはⅡ型までのジオラマ写真付きが結構好きなんですけどね。

もう少し細かいところもありますので、HGパッケージ編 ② へ続きます。

ガンプラ進化論 (HG ガンキャノン編)

今回から新企画始めます、その名も「ガンプラ進化論」!! 

HGUCもMGも、シリーズ開始からほぼ四半世紀。

気が付けば、結構な年月が経過しましたので、ガンプラの進化をリニューアルされたキット本体や、製品の細かい部分にスポットを当ててみたりして、その過程や歴史を見ていきたいと思います。

記念すべき第一回は、HGUCでも第一弾キットでもある「HGガンキャノン編」をお届けします。  

HGシリーズナンバー”001”のガンキャノンの進化を見ていきたいと思います。

使用キット

・HGUC ガンキャノン(HGUC No.001 1999年5月発売)

HGUC ガンキャノン(HGUC No190 2015年6月発売)

HG ガンキャノン(ククルス・ドアンの島版 2023年05月20日発売)

ドアン版は元デザインがTV版ガンキャノンとは異なるため、今回の比較対象として入れるべきか少し悩みましたが、最新HGキット(2016年発売のORIGINシリーズ、ガンキャノン最初期型がベースですが)ですので、取り上げることにしました。

また、No.001のガンキャノンは、発売当時に筆者が作成したものを棚の奥から引っ張り出してきたものになります。一応、全塗装済みですが、当時はクリアコートを行うテクニックも持ち合わせていなかったので、色あせ(特に正面)がひどい状態です。塗装やスミ入れ技術も稚拙な出来ですが、このページの趣旨をご理解いただき大目に見てやってください。

形状比較

本体

左から初代、リバイブ、ドアン版になります。

ビームライフル

平手

ちなみに初代(No.001)はこの左右の平手と、右はライフル用、左は通常の平手のみで、握り手がありません。

クリアーパーツ

可動域

ヒジ関節

腕の付け根

ヒザ関節

脚付け根

腰アーマー

ポージング(ふく射)

劇中では、初期の頃にしか出てこないこの体制ですが、オープニングの影響が強いためか、バンダイはキットにもこのポーズをとらせたいという意志が強いです。

ディティール

足裏

キャノン砲接続部

スプレーミサイルランチャー

カラーリング

初代は塗装済みのため、成型色での比較ができないので、参考のためカラーガイドを掲載します。

同じ赤でもREVIVE版はシャインレッドの比率が高いのですが、グレー少量の追加があったり、No.001ではホワイトに蛍光グリーン10%の混色の白など、色味の方向は一緒でも混ぜ合わせカラーは異なっています(ガンダムカラー指定も懐かしい)。

ただ、No.001では肩や脚のグレーとキャノン砲やライフルのグレーは別色指定でしたが、REVIVE版では一緒にされているのは少し疑問です。劇中見る限り、明らかに違う色ですからね(参考までにこちらのMG全塗装もよろしければ)。

シール

まとめ

今回は「HGガンキャノン」の進化をみてきました。

HGUCシリーズの記念すべき第一弾であった分、その後のシリーズの進化に”おいてかれていた感”がありましたが、REVIVE版でアップデートされたことにより、最新フォーマット準拠のものとなっておりました。

特に関節の可動範囲と頭部バイザーのクリアーパーツ化の効果は大きいと感じました。

しかし、初代HGのすべてが劣っているかと言えば、決してそうではなく、マッシブなプロポーションや大き目の頭部などは昭和ファースト世代の筆者などには一番しっくりくると再確認もできました。

ふく射用の接続部のピンが90度曲がった平手なども面白く、足りないところも当然ありますが、侮りがたいキットでした。

時代のトレンド的なこともあるので、今後のキットデザインがどういった方向に進むかはわかりませんが、可動範囲や色分け、細かなモールドなどの進歩は改めてよくわかりました。

以上、第一回「ガンプラ進化論 HGガンキャノン編」でした。