HG

HGUC サイコ・ドーガレビュー

2023年7月30日

今回のガンプラレビューは「HG 1/144 サイコ・ドーガ」です。

機体紹介

サイコ・ドーガは小説「機動戦士ガンダム逆襲のシャアベルトーチカ・チルドレン」に登場した、ネオ・ジオンのニュータイプ専用MSになります。

映画に登場した「ヤクト・ドーガ」の立ち位置の機体で（小説版にヤクト・ドーガは登場せず）、ネオ・ジオンの強化人間、グラーブ・ガスが搭乗しています（グラーブもほぼギュネイ）。

小説では2機が搭乗しますが、どちらもパイロットはグラーブ・ガス。ヤクト・ドーガよりもギラ・ドーガと共通部分の多い機体となっています。

ちなみに、CCA-MSV内で α・アジールのプロトタイプにあたる機体も「サイコ・ドーガ」と同名となっているため、区別する意味で「サイコ・ギラ・ドーガ」と呼称する場合があります。

劇場版の設定やストーリーが固まりきる前の状態で執筆されたノベライズなので、パラレルワールド化しているベルトーチカチルドレン、その合間で生まれたモビルスーツになります。

キット紹介

キットは2022年12月に福岡のGUNDAM SIDE-Fで先行発売、その後ガンダムベースオンラインやガンダムベースでの販売が行われています。

ベースとなっている「HGUC 1/144 ギラ・ドーガ」（まるまる1機分）の成型色を変更して、サイコ・ドーガ用のパーツが追加された内容となっています。

目次

パッケージ＆内容物紹介

パッケージは全面イラストのGUNDAM SIDE-F仕様（？）です。
パッケージのHGのロゴはHGUCになっています。

側面は機体とキット解説、反対側は「ガンダムパーク福岡」と「UNDAM SIDE-F」の紹介も載っています。高さ13ｃｍと積むとかなり場所をとるので、皆さん早めに作りましょう。

側面は機体とキット解説、反対側は「ガンダムパーク福岡」と「UNDAM SIDE-F」の紹介も載っています。高さ13ｃｍと積むとかなり場所をとるので、皆さん早めに作りましょう。

組立説明書はプレバン製品と同じモノクロです。

組立説明書はプレバン製品と同じモノクロです。

機体解説の類もありません。

ランナー紹介

ギラ・ドーガからの流用ランナーの表記は「HGUC 1/144 ギラ・ドーガ」、新規ランナーは「HG 1/144 サイコ・ドーガ」となっています。ギラ・ドーガからの引継ぎでEパーツはABS製となっています。

Aパーツ　イロプラ　脚部を使用します。

Bパーツ　ホワイト　腕部のみ使用します。

Cパーツ　ホワイト　足首とスカートが使用パーツになります、ビームアックスの柄は塗装必要です。

Dパーツ　ガンメタリック　関節やフレーム、ライフルなどです。
ギラ・ドーガ一般機（右半分下）とレズン専用機（右半分上）のパーツがすべて入っているお得なランナーです。そのおかげで左の平手も付属します（手の甲は握り手と共有ですが）。

Eパーツ　ガンメタリック　ABS素材で2枚入っています。
このランナーは素材変更ありませんでした。

Fパーツ　イロプラ　ここからサイコ・ドーガ表記の新規パーツです。ボディとシールドがメインです。

G1パーツ　ガンメタリック　肩や武装中心です。

G2パーツ　ガンメタリック　一部G1と共用、プラスで胴体フレーム部です。

H1パーツ　ホワイト　頭部や肩、バックパックです。

H2パーツ　ホワイト　残りのバックパックです。

Iパーツ　グリーン　ライフルの外装です。

PC-132　ポリキャップ　ギラドーガより明るめのグレーです。

シール

ホイルシール　モノアイとライフルセンサー、襟章になります。

各部組立

頭部

頭部は動力パイプのみ流用、額のネオ・ジオンマークも色分けされています。

モノアイはシール対応で左右に可動します。

後頭部が長いです（MHを彷彿）。リアセンサーはありません。

胸部

腹部に可動軸2か所が新設されました。上半身はボリュームアップしています。

左右のリアスラスターは本体へ取り付けます。完成後はパーツをばらさないと外せません。

デザイン的にもギラ・ドーガとのつながりを感じるものになっています。

かなり大型のスラスターです。

ランドセル

ほぼ、中央スラスターです。

スラスターと接続部の構成です。

腕部

肩ブロックは新型の肩アーマーを接続するために新造されています。

ファンネルを搭載した肩アーマーです。スラスターは外側と内側が分かれて色再現がされています。
展開したファンネルも付属しています。

左の手の甲のパーツは1つしか付属していないため、平手と握り手で付けかえる必要があります。ファンネルは飛行形態が再現できるヤクト・ドーガに付属していた透明のプラ棒はありません。

腰部

フロントアーマーのみ新造されています、黄色のスラスター部の色分けも再現されています。

フロントスカートの形状はギラ・ドーガから若干変更になっています。

リアにビームトマホークのラックが付きます。

足首

脚部はギラ・ドーガそのまま使用しています、足首も変更なしです。

足裏に可動部分はありません。

脚部

外装のカラーは白一色になっています。

スネの左右のスラスターは塗装必要です。HGの完成見本はグレーですが、ROBOT魂のサイコ・ドーガでは肩のスラスター同様黄色になっています。

スネの左右のスラスターは塗装必要です。HGの完成見本はグレーですが、ROBOT魂のサイコ・ドーガでは肩のスラスター同様黄色になっています。

武装

シールド、マシンガン、ビームアックスが付属しています。シールドのネオ・ジオンマークも色分けされています。

ビームアックスのビーム刃はレズン機に付属していたストレートタイプも付属します。

余剰パーツ

サイコ・ドーガと共有していない部分が余剰となります。頭部、胸部（ポリキャップ、首パーツ無し）、肩アーマーとブロック（ポリキャップなし）、バックパック、フロントスカート、ライフル2種、シュツルムファウスト、シールド（グレネード無し）とビックボーナス状態です。

素組完成

ギミック＆可動

首は左右方向へは1周します。

首の付け根の可動軸の可動範囲が広いので自由度は高いです。

首の付け根の可動軸の可動範囲が広いので自由度は高いです。

フロントマスクを外してモノアイを左右へ動かくことができます。

フロントマスクを外してモノアイを左右へ動かくことができます。

肩アーマーをうまく逃がしてやって、水平近くまで腕を上げられます。

ヒジはシングル関節のため90度強までの可動です。ギラ・ドーガから変更ありません。

腕の付根は気持ち上方向と、前方へ曲がります。
ここは新設ですが、引き出すというよりは前方へ回転するイメージは変わらずです。

腕の付根は気持ち上方向と、前方へ曲がります。
ここは新設ですが、引き出すというよりは前方へ回転するイメージは変わらずです。

腹部は可動軸が増えたので、前後へ大きく曲げることが可能になりました。

腹部は可動軸が増えたので、前後へ大きく曲げることが可能になりました。

体側方向へも軸が増えましたが、あまり大きく変わりません。

体側方向へも軸が増えましたが、あまり大きく変わりません。

腰は1周します。

脚部も変更ないためギラ・ドーガと変わらず。ヒザは二重関節ですが、それほど曲がりません。

足首もボールジョイント接続だけなので、予想の範疇です。

足首もボールジョイント接続だけなので、予想の範疇です。

脚部と腰の接続部から左右へ振れます。意外と可動範囲が大きいです。

脚部と腰の接続部から左右へ振れます。意外と可動範囲が大きいです。

脚部の接続部もボールジョイントのため大きく外側へ向けることは出来ません。

脚部の接続部もボールジョイントのため大きく外側へ向けることは出来ません。

背部のスラスターも接続部から可動します。

背部のスラスターも接続部から可動します。

リアスカートにトマホークを懸架できます。

リアスカートにトマホークを懸架できます。

シールド裏はシンプルですが、グレネードなどが再現されています。

アクション

比較

ヤクト・ドーガ（クエス用　全塗装済み）と、ベースのギラ・ドーガとです。
サイコ・ドーガがギラ・ドーガベースであることがよくわかります。ヤクト・ドーガにもこれぐらい共通パーツあってほしかった。

スラスター大きすぎです。

まとめ

今回は「HG 1/144 サイコ・ドーガ」をレビューしてきました。

ギラ・ドーガをベースに、新規パーツを追加する形で構成されておりました。

具体的には上腕から下の腕部と、フロントアーマー以外の下半身はギラ・ドーガの成型色を変更してそのまま流用。上記以外の部分が新規造形となっておりました。

新規パーツでは形状変更以外にも腹部の前後方向への可動軸の追加や、各スラスター内部の黄色い部分の色分けなどもアップデートされていました。

ギラ・ドーガを作成した時に、プロポーションはよいが可動部や色分けに古さを感じていましたが、そのあたりもきっちり更新されていたのは、好感が持てます。

ただその分、アップデートされていない部分は色分け必要であったり、合わせ目もしっかり目立ったりと、最新HGとちょっと前のHGを1台で楽しめる（？）1台でした。

また、キット本体の出来以外の話になりますが、（当然ながら）設計当時にサイコ・ドーガのことまでは考慮されていないランナーの配置なので、大量の余剰パーツが出てしまうことと、ベース限定（SIDE-F含む）販売方法は検討の余地はもう少しなかったのかとも思います（個人の感想です）。

以上、「HG 1/144 サイコ・ドーガ」のレビューでした。

キットのグッドポイント

違和感なくアップデートされた上半身
頭部やシールドのネオ・ジオンマークもシールではなく色分け対応
ファンネル装備や可動軸部など肩アーマーのつくりが良い

キットの残念ポイント

武装はありがたいが、大量発生する余剰パーツ
置き場所を選ぶ、完成後は外せない背中の長尺スラスター
脚部スラスターの色分けは課題として残る

技術ポイント

ゲート：ノーマル
腕付け根：2軸前方向引き出し式パーツ
脚部付け根：本体側固定軸+脚部側ボールジョイント型ポリキャップ
関節構造：ヒジ（シングル）。ヒザ（二重）、首（胴体側2軸+頭部側ボールジョイント）
クリヤーパーツ：ビームアックス、ビームピック、ビームサーベルのビーム部

機体＆キットデータ

登場作品：機動戦士ガンダム逆襲のシャアベルトーチカ・チルドレン（小説）
型式：MSN-03-2
名称：サイコ・ギラ・ドーガ
搭乗者：グラーブ・ガス
所属：ネオ・ジオン
商品価格：4,180円（税10%込）
発売：2022年12月19日
パッケージ：ガンダムベース限定タイプ
積みプラ解消： -13cm（パッケージの高さだけで算出）
ベースキット：HGUC ギラ・ドーガ

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