MG

ＭＧドワッジ改レビュー

2023年12月13日

今回のガンプラレビューは機動戦士ガンダムZZから、「ＭＧ 1/100 ドワッジ改」を素組でレビューしていきます。

機体紹介

ドワッジ改は機動戦士ガンダムZZに登場したMSです。ジオン公国時代に製造されたドムの系列機「ドワッジ」をベースに、さらにエースパイロット向けに改造した機体になります。

ストーリー内ではジオン残党軍のロンメル部隊隊長、デザート・ロンメル中佐が搭乗し、旧型ベース機ながら、パイロットの熟練度や地の利を生かしてガンダムチームを苦しめました。

ドワッジからの主な変更点は、肩に増設された大型ブースター、大型化された頭部モノアイバイザーなどが挙げられます。また、使用しているビームカノンは連邦軍から強奪したものといわれています。

キット紹介

キットはプレミアムバンダイ限定商品として2019年11月発送で販売されました（2020年1月の第2次、3月の第3次まであり）。

その後にMGドムとリックドムがリニューアル版が販売されましたので、既にご存じかとは思いますが、このドワッジ改とドワッジはドム/リックドムのリニューアルにあたってのテストヘッド的な役割を担っていました。

具体的には新造された関節などのフレーム部や、合わせ目を目立たなくする分割に変更された外装などが挙げられます。

その背景としては、MGドムのリニューアルは長らく待たされていましたが、Ver.1.5的な部分改良といった内容だったため、実際にプレバン商品として販売し、その上で市場の反応を確認してから最終的なGOが出たのではないかと個人的には考えています。

なので、MG初代ドム・リックドム→MGドワッジ・ドワッジ改→MGドム・リックドム 2022版といった進化の過程になっています。

目次

パッケージ＆内容物紹介

パッケージはプレバン標準の２色刷りです。なお、カラーはボディに合わせた赤が採用されています。

側面は形式番号と機体名に注意文とシンプルですが、なにより驚くのはフタからはみ出す下箱部です。過去にもはみだし型はあまり記憶にありません。

側面は形式番号と機体名に注意文とシンプルですが、なにより驚くのはフタからはみ出す下箱部です。過去にもはみだし型はあまり記憶にありません。

組立説明書は表紙と裏表紙だけカラーです。そのためボックスアートもカラーで見ることができます。

組立説明書は表紙と裏表紙だけカラーです。そのためボックスアートもカラーで見ることができます。

中は全てモノクロ、機体解説などもなく少し残念です。

ランナー紹介

パーツは全てPS素材です。表記は「1/100 MS-09ドム」（B～M　A、C、Iは無し）、「MG 1/100 ドワッジ」（R1、R2、S、V1、V2）、「MG 1/100 MS-09」（T、U1、U2、W）、「MG 1/100 ドワッジ改」（X、Y、Z1、Z2）表記の4種類が混在しています。

Bパーツ　ダークブルー　胴体や足首になります。

Dパーツ　ダークブルー　スカート部などです。

Eパーツ　レッド　足首などです。

Fパーツ　グレー　胴体のフレームです。

Gパーツ　グレー　足裏以外は余剰パーツです。

Hパーツ　レッド　ヒザ下スカート部です。

Jパーツ　グレー　２枚封入　脚部フレーム中心です。

Kパーツ　レッド　２枚封入　腕やヒザ周りの外装中心です。

Mパーツ　グレー　PE素材　専用の追加ポリキャップです。

R1パーツ　レッド　新造された各部装甲です。

R2パーツ　レッド　R1と対になるパーツです。

Sパーツ　イロプラ　胴体部の外装中心です。

Tパーツ　グレー　２枚封入　新造された関節部になります。

U1パーツ　グレー　新造された腰部フレームになります。

U2パーツ　グレー　ヒート・トマホークなどです。

V1パーツ　イエロー　脚部のエネルギータンクなどです。

V2パーツ　イエロー　V1と同じくタンク類と腰部になります。

Wパーツ　クリアー　バイザーなどです。一番右側のブロックがドワッジ改用に追加されています。

Xパーツ　レッド　ドワッジ改専用の外装です。

Yパーツ　グレー　こちらもドワッジ改専用の武装などです。

Z1パーツ　ダークブルー　胸部装甲などです。

Z2パーツ　ダークブルー　Z1の対です。

MP2　エモーショナルマニュピレーターです。

PC-121　ポリキャップです。

デカール

水転写デカール　コーションマークが中心です。ただし、胸の拡散ビーム部色再現の緑丸も付属しています。

各部組立

頭部

頭部のベース部はドワッジ改専用です、ドワッジより縦方向に少し伸びています。

装甲を取り付けると外からは見えませんが、動力パイプが存在します。

装甲を取り付けると外からは見えませんが、動力パイプが存在します。

頭部はドワッジ改専用の外装です、ただ後頭部のクリアーパーツは共通部品です。

大型化された頭部バイザーが特徴的です、またバイザー部はモノアイを可動させるために頭頂部の部品ごと外すことができます。

大型化された頭部バイザーが特徴的です、またバイザー部はモノアイを可動させるために頭頂部の部品ごと外すことができます。

胸部

ドワッジやドム2022版と共通構成ですが、なんとパイロットフィギュア（ロンメル大佐）が付属していません！！　やはり、ヘルメットではなくターバンだったからか！？（勝手な予想）

胸部と腹部の間もボールジョイントでよく動きます。

胸部と腹部の間もボールジョイントでよく動きます。

腹部の拡散ビーム部が口径は一緒ですがカバー部が大型化されています。それはさておき、後部のアンテナ（2本）写真撮り忘れました。

胴体だけで外装組みあげると、後からでは頭部の取り付けできませんのでご注意を。

胴体だけで外装組みあげると、後からでは頭部の取り付けできませんのでご注意を。

腕部

腕部は肩ブロックのみフレームがありません。また、ハンドパーツはエモーショナルマニュピレーターが採用されています。

ちなみに腕もフレームだけで先に組み立てると、上腕部の外装が取り付けられません。

ショルダーアーマーは完全新規となっています、なお前側の赤い部分はフラップ構造になっており可動します。

また右肩にのみヒートサーベルの懸架パーツが付きます。

腰部

腰フレームは完全新規です。

脚部取り付け部は左右独立型のスライド機構があります。

脚部取り付け部は左右独立型のスライド機構があります。

フロント部分が新造形です。

ドムと異なるフロントデザインが印象的です。また、リアスカートはフレア造形がきれいです。

ドムと異なるフロントデザインが印象的です。また、リアスカートはフレア造形がきれいです。

足首

足首のフレームは新規パーツです。

形状は似ていますが、旧パーツより小型化されています。

足首のパーツ構成はドムやドワッジと共通です。

安定感がある体形です、また右左の区別がある構成になっています。

脚部

脚部はヒザ関節から上が新規フレームです。

ちなみに脚の付根部は先にスカート内に接続する組立順番になっています。

ちなみに脚の付根部は先にスカート内に接続する組立順番になっています。

裾部分に増加タンクが追加されています。また、スネ部分の外装は新規パーツ（外側）と旧来パーツ（内側）で構成されています。

新旧パーツでの組み合わせですが、目立つ段差などなく、きれいにつながっています。また、太もも部の外装は新規フレームに合わせて新造されています。

新旧パーツでの組み合わせですが、目立つ段差などなく、きれいにつながっています。また、太もも部の外装は新規フレームに合わせて新造されています。

武装

専用のビームカノンです。

かなりの大型武装です、そのため取り回しし難そうです。

ヒート剣とヒートトマホークになります。どちらにもエモーショナルマニュピレーター接続用可動ダボがあります。

ヒートトマホークの刃の部分は色分けされていません。またヒート剣も使用時のブルーカラーの物は付属していません。

余剰パーツ

余剰パーツは大量に発生します。ここに写っているパーツが、リニューアルまたはドワッジ改用に置き換わった部分になります。
また、ラケーテンバズは今回も１本まるまる余剰扱いになっています。

フレーム完成

フレーム状態です。

若干首が前よりに位置しています。

若干首が前よりに位置しています。

フレーム状態でのバランスは良好です。

素組完成

こちらが、外装も全て取り付けた状態です。

ギミック＆可動

首は多少左右方向へ可動します。

首は多少左右方向へ可動します。

上下方向へは微妙な動きです。

上下方向へは微妙な動きです。

バイザーを外してモノアイを可動させることができます。

バイザーを外してモノアイを可動させることができます。

水平方向へはきれいに上がります。

ヒジは折りたたむまではいきません。また、肩のフラップを跳ね上げることができます。

腕の付根は若干ですが前方方向へ引き出せます。

腕の付根は若干ですが前方方向へ引き出せます。

胸部・腹部・腰部とそれぞれボールジョイント接続なので、よく動きます。

胸部・腹部・腰部とそれぞれボールジョイント接続なので、よく動きます。

体側方向です。

体側方向です。

また、前後方向へは上半身を倒す屈む動きもできます。

また、前後方向へは上半身を倒す屈む動きもできます。

ヒザは二重関節ですが、デザイン的に限界ありです。

　

足首は取り付けブロック部の関節伸ばすことで、裾部分から引き出すことができます。

足首は取り付けブロック部の関節伸ばすことで、裾部分から引き出すことができます。

引き出すことで、前後の可動範囲を広げることができます。

引き出すことで、前後の可動範囲を広げることができます。

脚の付根とももの間に可動軸が増えたことで、ぐるっと１周することができます。

脚の付根とももの間に可動軸が増えたことで、ぐるっと１周することができます。

脚の付根、胴体側の接続軸をスライドすることで、脚の長さが変わりポージングの自由度が上がります。

脚の付根、胴体側の接続軸をスライドすることで、脚の長さが変わりポージングの自由度が上がります。

MGの定番、コックピットハッチが開閉します。

MGの定番、コックピットハッチが開閉します。

アクション

ビームカノンは取り回しがしづらいです。

劇中でもどこからか現れるヒートトマホーク

余剰パーツ扱いのラケーテンバズも使用可能です。

比較

MGドワッジ（全塗装・デカール使用）との比較です。並べて比較することにより、かなりカスタマイズされていることがわかります。

こうして見ると、肩のスラスターが存在感が大きいです。

まとめ

今回は「ＭＧ 1/100 ドワッジ改」レビューしてきました。

順番から行けば、ドム/リックドムがリニューアルされる前に作っておくべきだったのかもしれませんが、リニューアルされていたフレーム部はほぼすべて2022版へ引き継がれていることを改めて確認できたので良しとしています。

また、新造された頭部や肩アーマーなども、よくドワッジ改らしく仕上がっており、広がった可動範囲と合わせて、決定版に近いキットであると思いました。

ただ、MGの初代ドムから完全リニューアルではないため、有り余る余剰パーツには少々疑問も残りました。やはり完全新規にすると金型の価格がペイ出来ないのかと勘ぐってしまうぐらい、パーツは余りました。

ただ、完成したドワッジ改は非常によくできております。ただ、この記事を書いている2023年12月現在、新品の入手は少々難しい状況ですが、お手元にキットを入手することができたら、ぜひニッパー入れて組んでみてほしいです。

あとは、お供のデザートザクも1/100で欲しいですね（HGでドワッジ改を製品化してくれてもいいのですが）。

以上、「ＭＧ 1/100 ドワッジ改」のレビューでした。

キットのグッドポイント

旧パーツと新パーツの接続でも違和感ほとんどなし
背面のスラスター内部やリアスカートのスリット部など加工精度が高い
定評があるのが納得のドム系スタイリング

キットの残念ポイント

本体価格を余分に払わされているのでは！？と思うほどの余剰パーツ
ドワッジ同様に何処にも懸架出来ないヒートトマホーク
完全新規でもよかったのでは（金型代の元が取れないのか…）

技術ポイント

ゲート：ノーマル、クサビ形
腕付け根：本体側引き出し式ブロックパーツ+腕側ボールジョイント
脚部付け根：本体側スライド軸+脚部側3軸
関節構造：ヒジ（二重）、ヒザ（二重）、首（胴体側固定軸、首側2軸ポリキャップ）
クリヤーパーツ：頭部バイザー、モノアイ、胸部拡散ビーム部、ビームカノン部など

機体＆キットデータ

登場作品：機動戦士ガンダムＺＺ
型式：MS-09H
名称：ドワッジ改
搭乗者：デザート・ロンメル
所属：旧ジオン残党軍
商品価格：6,050円（税込）
発売：2019年11月19日発送
パッケージ：プレミアムバンダイ標準（2色カラー）
積みプラ解消： -16cm（パッケージの高さだけで算出）
ベースキット：ドワッジ
派生キット：ドム、リックドム（2022年版）

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