MG

MG ネモレビュー

2025年8月16日

今回のガンプラレビューは「機動戦士Ｚガンダム」から「MG 1/100 ネモ」を素組で見ていきます。

機体紹介

MSA-003ネモは「機動戦士Ｚガンダム」に登場した、エゥーゴの主力量産型モビルスーツです。

ジムⅡの後継機として、アナハイムエレクトロニクスが開発、ジオン系と連邦系の技術が融合された第二世代MSとなっています。

ムーバルフレームや装甲材としてガンダリム合金が採用されており、高い運動性を得た基本性能の高い量産機となっています。

また、その基本性能の高さからか、少なくとも宇宙世紀0096年（ラプラス事変）まで第一線で運用されていることが確認されています。

キット紹介

キットは2006年02月11日に一般店頭発売されています。

時期的にはガンダムMk-ⅡやゼータのVer.2.0の直後、ザク、ゲルググ、RX-78のVer.2.0より前の製品となっています。

ビームサーベル以外に流用パーツはない完全新規となっています。

関節部はポリキャップとABS樹脂の併用、ほぼフルフレームで再現されています。

目次

パッケージ＆内容物紹介

ボックスアートは宇宙ではなく地上戦（おそらくキリマンジャロ）での活躍が描かれています。

赤バンダイの旧パッケージなので側面のキット紹介写真が多めです。

赤バンダイの旧パッケージなので側面のキット紹介写真が多めです。

短辺方向はボックスアートの切り取り版です。当時ものなのでMGロゴの下に本体価格（-2800）が気刺されています。

組立説明書は初期のMGシリーズ準拠で、表紙はボディカラーをイメージしたものに、裏表紙は機体の立ち姿の完成写真になっています。中ブタ設定がなくなってからは正面写真になっています（中ブタが存在していたころは後ろ姿）。

組立説明書は初期のMGシリーズ準拠で、表紙はボディカラーをイメージしたものに、裏表紙は機体の立ち姿の完成写真になっています。中ブタ設定がなくなってからは正面写真になっています（中ブタが存在していたころは後ろ姿）。

解説文も盛りだくさんです。また、他キットの紹介も掲載されていますが、バリュートパック（発売時は百式付属の物のみ）を装着してみよう（ただし、そのままでは取り付けられません）というのが、なかなかハードルの高い要求だと思いました（プレバン発売のバリュート単体商品はそのまま取り付けられます）。

ランナー紹介

パーツは完全新規で表記は「MG 1/100 ネモ」となっています。ただ、Aパーツの頭部アンテナのところに「国内用」の追加表記があります。おそらく海外版は安全面に対応して安全ダボ付きなどの変更が考えられます（再販品も）。

また、素材はPS素材とABS素材になっています。

Aパーツ

イロプラ　PS素材　ボディや頭部　対になっていないパーツがまとまっています。

Bパーツ

グレー　ABS素材　ボディ部、太もも部、ライフルなどです。ライフルがABS素材なのがちょっと残念です。

Cパーツ

レッド　PS素材　スラスターなどの赤い部分です。しかし、足裏だけ赤いのは未だに解せない（キットのせいではありません）。

Dパーツ

グリーン　PS素材　腕部と脚部の装甲で２枚はいています。完全に左右対称の量産機らしいシンプルな作りです。

Eパーツ

ダークブルー　PS素材　四肢のブルー部分になります。

Fパーツ

グレー　ABS素材　四肢のフレームになります。

SB1

クリアーグリーン　PS素材　ビーム刃になります。ただ写真では判りづらいですが、積みが長かったせいかかなり曲がっております。

PC-126

ポリキャップです。最初期のキットと比較すると部品点数は減っている印象です。

ガンダムデカール

乾式のデカールです。エゥーゴマークやAE、アーガマ所属機のマーキングです。

マーキングシール

貼るだけタイプです、コーションマーク中心です。

各部組立

頭部

頭部のフレームは正面側のみになります。後頭部側は外装パーツのみになります。

バイザー内部が再現されています。

リアカメラはシールも用意されていないため、部分塗装が必要となります。

額の黄色い部分も別パーツで色分けされています。

バルカン部分は部分塗装が必要です。

アンテナが長いので、折らないよう取扱注意です。

胸部

胸部フレームは当然ながらオリジナルです。連邦量産機系のデザインで、ガンダムVer.2.0フレームを全く使用していない物は珍しいと思われます。

エゥーゴパイロットの足元が見えます。
また、腹部パーツは大型ポリキャップボールジョイントでの接続になります。

バックパックの接続部にポリキャップは使用されていません。

胸部装甲は左右に分かれています。

パーツ数は決して多くはないですが、色分けもしっかり再現されています。

バックパックで見えない部分もモールドが入っています。

バックパック

スラスター内部の赤い部分は別パーツになっています。
また、取付基部はボールジョイントで可動します。

内部のメカモールドも再現されています。また、本体への接続は中央のピンと左右の爪で固定します。

内部のメカモールドも再現されています。また、本体への接続は中央のピンと左右の爪で固定します。

表側はフルカバーされます。

スラスター中央はグレーの部分塗装が必要です。

接続面はカバーがありません。

腕部

肩アーマーは左右共通です。また、指は親指と人差し指が独立可動です。

肩ブロック以外はフレーム有になっています。

腕で珍しいのは、関節部にも外装が付く構造になっています。

アーマー下部説とあまり見えませんが、肩ブロックの合わせ目は気になります。

腰部

リアスカートのサーベルラックも再現されています。

脚の付根は左右連動にはなりますが、前後のスイング構造が取り入れられています。

サイドアーマーはポリキャップへの接続になります。

アーマー類は全て１パーツ構成です。

腰の外装は青一色で差し色もありません。

リアアーマーにはサーベルが、サイドアーマーにはライフルが懸架可能です。

足首

足首のフレームは中央ブロックのみで、つま先部分やかかと部分はオミットされています。

つま先の差し込み穴に角度調整用の段差が見られます。

未だに赤い足裏が納得いかないのは私だけでしょうか。

つま先部分は可動いたします。アンクルガードは脚側に装着します。

脚部

足首の前後、太ももにシリンダーがあります。ヒザは二重関節になっています。

ひざ裏のポリキャップはスラスターカバーの可動部になります。

ひざ裏のポリキャップはスラスターカバーの可動部になります。

ふくらはぎ左右の緑のパーツはバリュート取り付け用時に外すフタになっています（おそらく）。

脚部で目立つ合わせ目はアキレス腱部分のフレームぐらいかと思われます。

脚部で目立つ合わせ目はアキレス腱部分のフレームぐらいかと思われます。

武装

武装はライフル、シールド、サーベルとシンプルです。
シールドは伸縮機能再現のためパーツが多めです。
また、エゥーゴパイロットの立ちフィギュアが付属しています。

サーベルの刃が経年でうまい具合に湾曲しています。

素組完成

フレーム

つま先とかかとのフレームが無いので、全身組みあげると自立できずです。

ヒザ関節自体はまだ曲がりますが、ふくらはぎ部の干渉で制限されています。

外装装着

シールドの取り付け位置は２か所あります。

ギミック＆可動

頭部は１周します。

前後方向へは胴体側の可動部と首の可動部で前に突き出す動き、見上げる動きとよく動きます。

前後方向へは胴体側の可動部と首の可動部で前に突き出す動き、見上げる動きとよく動きます。

腕の接続ピンは前後方向と上方向へ跳ね上げることができます。

腕の接続ピンは前後方向と上方向へ跳ね上げることができます。

腕は大きく上げることができます。

ヒジはしっかり折りたためます。

腹部パーツは胸部と腰部、共にボールジョイント（ポリキャップ）接続で自由に動きます。

腹部パーツは胸部と腰部、共にボールジョイント（ポリキャップ）接続で自由に動きます。

ただ、可動範囲は捻り方向も体側方向も大きくはありません。

ただ、可動範囲は捻り方向も体側方向も大きくはありません。

前屈はあまりできませんが、そらす方向へはそれなりに動きます。

前屈はあまりできませんが、そらす方向へはそれなりに動きます。

脚部と胴体の接続もボールジョイントになります。

付根のピンは左右一緒に前後へ動きます。

付根のピンは左右一緒に前後へ動きます。

脚を開く動きもあまり大きく角度をつける事は出来ません。

脚を開く動きもあまり大きく角度をつける事は出来ません。

ヒザはふくらはぎが干渉して大きくは曲がりません。

足首は前後とつま先部分が大きく動きます。

足首は前後とつま先部分が大きく動きます。

足首を開く動きです。

足首を開く動きです。

ふくらはぎのスラスターカバーは完成後も開閉できます。

サーベルラックは上下独立可動です。フレームが入っているだけあって、かっちりした剛性感の高い作りです。

サーベルラックは上下独立可動です。フレームが入っているだけあって、かっちりした剛性感の高い作りです。

コックピットハッチは下部の赤い部分を開いて、ハッチを手前に引いてから跳ね上げます。

コックピットハッチは下部の赤い部分を開いて、ハッチを手前に引いてから跳ね上げます。

アクション

両手持ちも可能

比較

同年代のジムⅡとです。ネモの方が小顔（？）でスタイリッシュです。

ライフルは同型です（フォアグリップに取り付けミスが！）。

まとめ

今回は「MG 1/100 ネモ」レビューしてきました。

以前読んだ記事で、量産機を意識しつつも（パーツ数や価格など）、しっかりマスターグレード基準を満たすことを念頭に開発した云々と記載してあったことを記憶しておりましたが、実際に組み立ててみるとまさにその通りといったキットでした。

つま先部分などのフレームはカットしつつも、MGが本来持っているモビルスーツを実際に組み立てている感覚を損なうことなく、量産機らしさを表現できていると感じました。

ただ、大きな関節部はボールジョイント接続に頼っており、20年経った今見ると、可動域などで見劣りする部分も散見されました。

しかし、ネモとしては見劣りするところはほとんどないため、1/100の立体物としては（MSの立場的に今後リニューアルされる事も無いと思われますし）、今後もスタンダードとして残るものかと思います。

主役ばかりでは味気ないので、ぜひZガンダムやMk-Ⅱの横に置いておきたい1台でした。

以上、「MG 1/100 ネモ」のレビューでした。

キットのグッドポイント

パーツ数も抑えながら（ほぼ）フルフレームを再現
シールドの伸縮ギミック
1/100ネモとしては唯一にして十分な内容

キットの残念ポイント

頭部リアカメラ部、シールぐらいは欲しかった
脚部を中心に目立つヒケが散見
大型ボールジョイント可動の限界を改めて実感

技術ポイント

ゲート　ノーマル
腕付け根　胴体側：２軸ピン、腕側：2軸
脚部付け根　胴体側：左右連動前後スライド機能付き固定ピン、脚部側：ボールジョイント受け
関節構造　ヒジ：二重、ヒザ：二重、首：胴体側２軸＋頭部側：ボールジョイント＋１軸
クリヤーパーツ　頭部バイザー、サーベル刃

機体＆キットデータ

登場作品：機動戦士Ｚガンダム
型式：MSA-003/MSK-003
名称：ネモ
搭乗者：エゥーゴ、カラバ一般兵、カツ・コバヤシ、ファ・ユイリィ
所属：エゥーゴ、カラバ
商品価格：3,520 円(税10%込)
発売：2006年02月11日
パッケージ：初期MG標準（中ブタなし）
積みプラ解消： -10.0cm（パッケージの高さだけで算出）

MG 1/100 MSA-003 ネモ (機動戦士Zガンダム)

MG 1/100 MSA-003 ネモ (機動戦士Zガンダム)

1

MG 1/100 RMS-099 リック・ディアス (クワトロ・バジーナカラー) (機動戦士Zガンダム)

MG 1/100 RMS-099 リック・ディアス (クワトロ・バジーナカラー) (機動戦士Zガンダム)

1

MG 1/100 RMS-099 リック・ディアス (機動戦士Zガンダム)

MG 1/100 RMS-099 リック・ディアス (機動戦士Zガンダム)

BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ) MG 1/100 反地球連邦組織(エゥーゴ)試作型モビルスーツRX-178 ガンダムMk-II Ver.2.0 (エゥーゴ仕様) (機動戦士Zガンダム)

7%

BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ) MG 1/100 反地球連邦組織(エゥーゴ)試作型モビルスーツRX-178 ガンダムMk-II Ver.2.0 (エゥーゴ仕様) (機動戦士Zガンダム)

1

BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ) MG 機動戦士Zガンダムゼータガンダム Ver.Ka 1/100スケール色分け済みプラモデル

BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ) MG 機動戦士Zガンダムゼータガンダム Ver.Ka 1/100スケール色分け済みプラモデル

1

BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ) MG 機動戦士Ζガンダム百式 Ver.2.0 1/100スケール色分け済みプラモデル

BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ) MG 機動戦士Ζガンダム百式 Ver.2.0 1/100スケール色分け済みプラモデル

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